10/16 ほうき作りワークショップin常陸太田市

 今日の「手仕事の会」は年に一度の研修視察旅行!

 ほうきを作るという手仕事に触れるため、茨城県常陸太田市に行ってきました。

 実は常陸太田市には、江戸時代から続く伝統的なほうき「河合の箒」があるそうです。最盛期は50軒以上もあった職人さんは、時代の流れとともに減少し、現在残るのはたった1軒のみ。その技術を絶やさず現代に伝えようと奮闘している方々がいらっしゃるということで、今回は実際にほうきつくりに挑戦しながら、その伝承に関わっている皆さんと交流するのが目的です。

 飯舘村から約2時間半で、常陸太田市の里美地区にある交流体験施設で、今回のワークショップ会場でもある「さとみふれあい館」に到着。

 ワークショップ講師は、布施さんと横畠さん。

写真左の男性が農家であり、「種継人の会」代表の布施さん

写真中央の立っている女性が、ほうき職人の横畠さん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 布施さんは、在来種の保存と継承の活動を行う「種継人の会」代表。自身は専業農家。モロコシホウキの栽培からほうき作りの技術までを、会として学び、これまで冊子化、映画化を遂げてきました。小学校の子どもたちがほうきについて学ぶ体験学習にも協力しています。

 また、横畠さんは、歴としたほうき職人さん(!)。ほうきの原料となるモロコシホウキの栽培から学ぶため、常陸太田市に移住(!!)してきたのが今年の春だそう。布施さんたちとともに原料の栽培から行い、技術の伝承を担っています。

 まずは、布施さんから、「河合の箒」についてご説明を伺いました。メンバー一同、伝承のご苦労とその意義ある活動に共感と関心しきりです。そしていよいよワークショップ。この日のためにご用意いただいた材料を使って横畠さんのご指導のもと、実際に作りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 初めは繊細(そうに見えるだけで実はしなやかで丈夫)なホウキモロコシの扱いに苦戦していたメンバーの皆さん。先生お二人の説明を聞き逃さないように真剣です。モロコシと糸を編み込む段階の作業は、一つ一つ確認しながら少し進んで、ちょっと離して見て、うーんもっと綺麗に作りたい…と、またほどいてやり直し…。初めはおしゃべりも弾んでいたメンバーも、おのおのコツを掴み始めると言葉数もなくなり、自分の世界に没頭…。約2時間半後、無事納得のオリジナルほうきを完成させることができました!自分の手で作り上げたことの満足感と充実感を、皆さんの笑顔が物語っていました。

 

個性が滲む表情豊かなほうきが完成!

 

作品を手に記念写真!

 午後は、里美地区から車で30分の鯨ヶ丘商店街へ。

 こちらには、手作りのほうきを普段購入できる唯一のお店「くじらや」さんがあります。「くじらや」は、たい焼きならぬくじら焼きで地元の皆さんに愛されているお店でもあり、この日は定休日にもかかわらず、私たちのためにお店を開けてくださっていました(地元のお客さんも次々来ていました)。そして、「まいぶる〜む」のお母さんたちも私たちの到着を待っていてくれました。

 「まいぶる〜む」さんは、「種継人の会」と一緒になって「河合の箒」の伝承に取り組むお母さんグループ。ホウキモロコシの栽培からなさっています。現在は3名で活動中とのこと。店内に飾られているホウキモロコシがほうきになるまでの写真パネルを見ながら、ほうきの魅力を熱く語っていただきました。そんな特別なおもてなしに、メンバー一同感激でした。

「まいぶるーむ」のマンバーのお母さんたち

「まいぶるーむ」さんが作られた可愛いほうきたち

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 店内には、さまざまな表情、サイズもいろいろの個性的で愛らしいほうきがずらり。手に取っては使い方のアドバイスをいただきながら、メンバーそれぞれに購入させていただきました。

 鯨ヶ丘商店街は、古い煉瓦造りや木造の洋風建物が残り、古き良き雰囲気が魅力。最後に、布施さんにご案内いただきながら、商店街を散策。秋の澄み渡んだ空気もまた街の風情を引き立たせてくれているよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最後は、お別れを惜しみつつ全員で記念写真を!布施さんからは今回ホウキモロコシの貴重なタネをお譲りいただきました。そんな大切な種をいただいてしまっていいのですかと躊躇する私たちに、「どうぞ、タネは旅するものですから」とおっしゃってくれた布施さんのお言葉が沁みます。ぜひ自宅の畑や庭に植えて、来年はホウキモロコシの成長も楽しみながら、これからも「河合の箒」とつながらせていただけたらと思います。「次回はぜひ飯舘村へ」そんな楽しみも生まれました。

 常陸太田市の皆さんのおかげで、出会いのあふれる特別な一日となりました。

 貴重な体験を、本当にありがとうございました。